※このプレイ日記は2014年9月11日に後援者のスイマーさんが製作したものです。










 小和田常務。北海道からギフトが届いております。



 ほうほう。スイマーからか。あの男、不遇な思いもしているだろうが、良い心がけだな。

サラリーマンはこういうことが大事なのだよ。

札幌でもよく働いているようだしな。20億円の不良債権問題の期限は残り半年だが、

彼にはなんとかこの試練をクリアしてほしいものだ。



 (さすがはスイマークン。小和田からの監視もこれで少しは逸れる。これなら密かに水面下で

戦力増強していることも悟られないですむだろう。)




 今日は機嫌がいい。よし、北陸華撃団のやつらにもチャンスをやることにしよう。

フフフ。大河長官、あれを用意してもらいたい。



 わかりました。すぐに用意いたしましょう。










<北陸華撃団地下本部>













 ということで小和田常務から諸君らに提案があるようだ。



 あの小和田がですか・・・。随分と怪しいものですね。



 あの男、何を企んでいるのやら。



 そういえば、つかさクンはどうした?











 つかささんは本日、Piaキャロのほうに仕事に出かけています。



 な、なに!?ということはキミたち2人だけか。



 何か問題でも?



 うむ、今回のミッションはキミたち2人でチャレンジするしかないということだ。

ゲームの腕が確かであるつかさクンだけが頼りだったのだが・・・。



 はっはっは。諸君、日ごろ頑張っているキミたちに素敵なプレゼントを持ってきた。



 小和田常務ですか。こんなところまでわざわざこられて。



 あまり期待はしていませんが、どんな素敵なプレゼントなのでしょうかね。













 これだよ。『伊勢海老』だ。1匹4,000円はする代物だよ。



 高級食材の伊勢海老ですと!?



 馬鹿な、何か罠でもあるのでは?



 やれやれ、ひどい言われようだな。察しの通り簡単にはくれてやらん。












 『勝負』に勝ちもせず生きようとすることがそもそも論外。

キミたちにはこのゲームに『勝って』是非とも伊勢海老を手に入れてもらいたいのだよ。












 な、なんですか、これは!?



 ククク。これは「サブマリンキャッチャー」。別名、「伊勢海老キャッチャー」だ。

諸君らにそれぞれ1回ずつ、合計3回チャンスを与えてやる。

特別に今回は罰ゲームはなし。ノーリスクでやれるのだ。ありがたく思え。

あのゲームが得意な小娘はいないようだが3回のプレイを認めてやろう。

では早速開始してもらおうか。














第1214弾





サブマリンキャッチャー













 いわゆるUFOキャッチャーですね。しかし逃げ回られる分、難しいでしょうな。



 確かに。随分と活きが良いみたいですね。美味しそうではありますが。



 チャンスは3回。まずは私が。海老が固まっているところを狙います。







 


 おおっ!いきなり2匹掴みですね。



 よし!いける!



 ククク、さて、そううまくはいくかな?











 ああっ、重さで落ちてしまった・・・。



 グググ・・・。



 ククク、ざんねんだったな。だがまだ2回チャンスがある。頑張りたまえ。



 次は私です。リジュ殿の失敗は無駄にはしませんぞ。

確実に1匹を狙っていく。そこです。












 おおっ!こんどはうまくいったのではないでしょうか!?



 このまま、このまま・・・。









 


 むぅ・・・。



 あああっ・・・。落ちてしまった。



 惜しいっ。もうちょっとだったな。クククッ。



 水面から海老が出るタイミングで落ちてしまった・・・。



 ちょっと待ちな!












 あ、あなたは、『おしゃべりオーム』(プレイ日記1096弾参照)で助けてくれた

謎の女性!



 なんだ、なんだ、貴様は!!また邪魔をしにきたのか!



 フン。そのクレーンでは伊勢海老はキャッチできない。

アーム部分のパワーがかなり弱く設定されているからね。

UFOキャッチャーのアームパワーの調整なんてゲームセンター界じゃ常識だね。



 何!でたらめを言うな!



 じゃあ、そのアームは変更させてもらってもいいわけだね。それにしても

敵の土俵を疑わずに戦いを挑むなんてね・・・。

あんたたち軍師なんだろう?こんな初歩的な罠も見抜けないようじゃ軍師失格だよ。



 ぐぐ・・・言葉もない。



 確かにそのとおり。もしここにつかささんがいれば気づけたのかもしれませんが、

我々もつかささんに最近は頼りっぱなしだったことが

実戦感覚を鈍らせていたのかもしれません。大きな反省点です。



 小娘、ちょっと待て。そこまで言うならアーム交換は認めてやる。

だが、こちらとしてもすべてOKというわけにはいかん。

照明を暗くさせてもらおう。



 ふん、さすがは大悪党。よく考えているね。伊勢海老は夜行性。

照明を暗くすれば動きが良くなるということかい。このゲームに挑むのは私じゃない。

軍師さんたちはどうなんだい?



 止むを得ないでしょう。どちらにせよこのままでは勝機はありませんからね。



 小和田の要求は受け入れましょう。



 おい、ケースをあけてアーム交換を認めてやれ。



 ははっ。








〜10分後〜






 取り替え完了。予想通りアームはパワーがだいぶ低く設定されていたね。

だけどこれで戦えるはず。



 ありがとうございます。



 次がラストチャンス。竹中殿、ここは一つ私に任せてもらえませんか?



 リジュ殿がそう言われるのなら。



 ポイントは3つのアームで海老の重心を捕えること。照明は暗くなっているから

前より視界が悪くなっている。よく見て狙うことだね。



 わかりました。では、参ります!







 


 おおっ、今度こそいけそうです。



 持ち上がる・・・。











 あっ!逃げられてしまった・・・。



 ぐむむむむ。



 アームがキャッチする瞬間に海老が後ろに逃げてキャッチポイントが

頭のほうにずれてしまったか・・・。



 ククククッ。やはりクズ軍師どもではダメだったな。予想通りの結末だったけどな。

それにしても私の楽しみに横槍を入れた小娘には、きっちり罰を与えねばならん。

小娘のルックスならそれなりのアダルトビデオが撮れるだろう。

代償は身体で払ってもらう。気の強い女はけっこう需要があるからな。

黒服ども、確保しろ!



 ははっ!



 ば、馬鹿な。なんてやつだ。は、はなせ・・・。へ、変なとこ触るな!



 小和田常務。ちょっとお待ちを。



 大河長官。なにかご意見でも?こいつらは敗北者だ。問題はなかろう。



 はい。ですが私にも一回このキャッチャーを試させていただけませんか?



 ほう、「ゴールドタイガー」と称される大河長官直々のお願いとあれば

無下には断われませんな。



 ちょうど家族に伊勢海老のお土産とも思いましてね。

それでもし伊勢海老をうまく捕獲できたらその小娘も見逃してやってほしいのです。

もし失敗したら、それこそ自由にしていただいて構わない。

そうですね、私が失敗したら謝礼として300万円出しましょう。

それで手を打ってもらえませんか?



 謝礼は500万円。それで交渉成立だ。いかがかな?大河長官。



 いいでしょう。小和田常務には真の「勇者」というものをお見せいたしましょう。



 大河長官・・・。



 長官。このキャッチャーで伊勢海老が獲れる確率は0に近いと思われますが・・・。



 成功率なんてのはただの目安だ。あとは勇気で補えばいい。ゆくぞっ!








 


 UFOキャッチャー、キャッチング!承認!!




 おおっ!



 ま、まさか・・・そんなことが・・・。










 完全に捕獲しています!!








 


 0%に近い成功率を勇気とガッツで100%にするもの、それが勇者だ!



 ぬうう!!



 大河長官・・・。格が違う。さすがは勇者だ。



 小和田常務。家族への良いお土産ができました。ありがとうございます。



 し、信じられん。これが勇気あるものの力だというのか・・・。

くっ、興ざめだ。私は帰らせてもらう。

黒服ども、このクレーンゲームは処分しておけ。くだらん余興になってしまったわ。



 ははっ。



 いやぁ、大河長官のおかげで助かったよ。



 女性を助けるのは当然のことさ。



 面目ない・・・。



 我々には勇気が足りませんでした。



 それにしてもキミ、もしや噂に聞く「パーフェクトドクター」さんなんじゃないか?



 い、いや。大河長官、ひ、人違いですよ。それでは私はこれにて失礼します。



 ふむ。さてと、では家に帰って伊勢海老を食べることにしよう。



 わ、我々の分はないのですね・・・。

















<あとがき>



一時期、ゲームセンターに設置されていた「伊勢海老キャッチャー」。

今は動物愛護の観点や維持の問題などでほとんど見かけなくなりました。

ネット情報を調べたらいまだに稼働しているところもあるようですが・・・。

ちなみに現在もあるかはわかりませんが、北海道の釧路には「毛蟹キャッチャー」が設置されていたようです。





皆さんもどこかで見かけたらぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?






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