※このプレイ日記は2014年12月12日に後援者の蒼皇さんが製作したものです。




第1307弾





蒼の英雄


PartA











 で。飛行場まで走ってきたけどどうすればイインダ?


 ノープランで連れてきたのか?(汗 とりあえずそのカイザーから援軍に送られた

戦闘機を見つけなきゃ話しにならない。









 たぶんこれじゃないか?


 Bf109G-2型か。悪くないな、あの皇帝にしちゃ珍しくまともじゃないか。













Bf109G-2


ドイツ空軍の主力戦闘機であり数多くのエースパイロットを生み出した名機Bf109、

G-2はその後期主力生産型。

ちなみにこのタイプは当時ドイツの同盟国だったフィンランドにも支援として配備され

ユーティライネンも搭乗。彼の撃墜数の過半はこの機種でのもの。

ドイツでの愛称は「グスタフ」フィンランドでは「メルス」







 メルスは良い機体ダゾ。ヘタな操縦して落っこちんなよ、結構高インダカンナー。


 その場合は機体よりあたしの心配をしろ。レッドスターなんかで死にたくはないからな。


 気が向いたらな。











(無線)  百足川君、すぐに飛べるかね?


 今ちょうど機体に搭乗したとこだが。まさかもう出撃か!?













 すまないが頼む。現在我が軍は市内に侵攻している敵アヴァロン・アルバトロス

連合軍を大きく包囲すべく

市街地の左右から河を越えての反攻作戦を実施中だ。










 これに対し敵は包囲前に市を制圧すべく爆撃機の大群を

市の南西方面より向かわせている。

左右での作戦に兵力を回しているためレッドスターの航空戦力だけでは少々きつい。

君たちにはこれの迎撃作戦に参加してほしい。


 わかった、敵の数は?


 He111がおよそ2個飛行隊70機ほど、加えて護衛の戦闘機も

多数確認されている。


 またずいぶんと多いな。私の腕じゃ落とせても数機だぞ。


 わかっている、そこでだ。さきほど蒼皇君と連絡がついてな、

彼が策を閃いたんだ。


 ・・・なるほど、あいつらしい姑息な手だな。だが効果的でもあるな。


 だろう?ではあとは任せた。


 了解した、エンジン始動。離陸する!














 ・・・まずは無事空に上がれたな。


 危なっかしい飛び立ち方だったけどな。


 ん?ユーティライネン中尉どこだ?


 すぐ左を飛ンデルダロ。飛行中は周りをよく見てないとすぐに墜ちることになるぞ。


 了解。・・・しかし。
















 人が生身で飛んでいるとは。なんて空だ・・・。


 ナンダ?お前も飛んでみたいのか?飛ぶのは気持ちイイゾ(笑


 お前みたいにか?確かにそいつで飛んだら気持ちいいだろうな。

っと敵部隊が見えてきた。護衛の戦闘機は頼んだ。


 わかった。









(アルバトロス軍パイロット)  目標市街地まであと10分。


(アルバトロス軍パイロット)  そろそろコミー共がお出迎えにくるはずだ。

警戒怠るなよ。


 大丈夫さ、こっちにもしっかり護衛機がいるんだ。

レッドスターの蝿共が我々に近づけるものか(笑










 ほら、護衛のBf109がもう俺たちの上にちゃんといるぜ。


 ま、待て!あのBf109我が軍の機体じゃないぞ!?


 なにっ!?














 よし敵機の上をとった!攻撃開始、まずは先頭の機を狙う!


 な!?編隊長機が墜とされたぞ!


 くそ!爆撃隊全機に連絡!護衛機に敵機が紛れているぞ!


 ふん、今さら離脱しようとしても遅いんだよ。


 話しには聞いてたけど。お前んとこ、本当にやることキタナインダナ(ジト目


 おい!確かに蒼皇の奴は悪辣な策も平気で実行するが全員あんな奴ではないぞ!

むしろアイチみたいなt









 喋ってないで戦闘に集中したほうがいいぞ。ほら、敵機が逃げようと降下してるぞ。


 なに、逃がすものか。敵爆撃機はエンジンを狙えば墜とせなくても速度は落ちる。

的確に対処すれば只のカモだ。












 ダメだ振りきれん!(汗


 機銃何してる!早くあの敵を撃ち墜とせ!










ガン!ガン!






 陣形の崩れた爆撃隊の防御射撃なんかで墜ちるものか!


 だ、ダメだ、やられる!!














 機関砲の威力たっぷりと味わえ!


 ぐはっ。


 右翼がっ!操縦不能、操縦不能!全員脱出y、うわあああ!














 よし二機目!この調子でいくぞ。















この日、同志百足川君率いる戦闘機隊の奇襲によりアルバトロス軍爆撃隊は陣形を崩し混乱。

そこを優秀な我が同志達が操縦するレッドスター軍迎撃部隊に補足され甚大な損害を出すこととなる。

この勝利は地獄の市街戦をしているレッドスター軍兵士にとって

久方ぶりの勝利であり士気高揚となったのだ。



書記長の日記より抜粋













 ヨシ、これで全部だな。


 飛行不能にして敵パイロットを脱出させる。技術はすごいが甘くないか?

戦場での甘さは命取りだぞ。


 ・・・私たちウィッチはネウロイ(ストライクウィッチーズにおける人類の敵)から

みんなを守るためにこの空を飛んでんだ。

だから悪い奴でもなるべくは脱出させたいんだよ。


 ・・・すまない。それがお前の空にかける誇りならばあたしがどうこう

言うことじゃなかったな。謝罪する。











 べ、別にソンナンジャネーヨ。じゃあとでアイス奢ってくれんなら許してやるよ(笑


 アイスか、確かにレッドスター連邦の唯一の取り柄ってぐらいアイスは美味しいよな。

あたしも食べたいし、わかった奢らさせて。

















レッドスター連邦(ソ連邦)のアイスクリーム


今はもう存在しない国、ソビエト連邦。

多くの問題や負の遺産を残しながら歴史に消えて行った国ですが少なくない長所もありました。

そのうちの一つが絶品といわれたアイスの味です。





ソ連のアイスは世界一の美味しさといわれ、

敵対関係にあった西側陣営でも高級ホテルのデザートに出すために輸入していたりと

お墨付きの味。

その味の秘密はアイスに関する国家標準規格の厳しさ。

各国が持つ国家標準規格、

ソ連のそれはGOSTと言われアイスのそれはGOST117-41ですが、

これが凄い。

なんと保存料を初めとする一切の化学的材料の使用を禁止し純粋な牛乳や砂糖からのみ造られた。

故に賞味期限は一週間という短さ。




何故ここまでアイスに拘ったかというと理由はこの基準が制定された時の

スターリンら指導層。

彼らは人民の楽園であるソ連邦では人民皆が美味しく幸福な食事をとれるようになるべき、

故にアイスも国民全てが美味しいものを食べられるようにと

関連法令まで出して推進したのです。

この頃の農村部や地方での悲劇を知っている我々には悪い冗談にしか聞こえませんが、

一面的にはスターリンらですらも本気で人民全てが平等で幸福な社会の建設を真剣に

目指し行動していたのです。

ちなみに現在のロシアでは西側資本の流入にともない、

このGOSTも緩くなってしまいかつての味は消えつつあるそうですが、

それでもロシアのアイスはとても美味しいそうなので、

行く機会がありましたらぜひ食べてみてください。











 ・・・なんか今スゴク長イ間がナカッタカ?


 気のせいだろ?それより早く帰還してアイス食べながらお茶にしよう。





ボンッ!
















 な、なんだ!?前が見えない!(汗


 おい!エンジンが止マッテンゾ!


 チッ!さっき爆撃機を墜とした時にエンジンに被弾してたのか!










 ダメだ、エンジンがかからない。・・・この高度じゃ脱出も無理だな。


 バカ!諦めんな!まだ慣性で飛んでるうちに着陸すれば平気だ!


 だが噴出したオイルのせいで前がほとんど見えない。これでは・・・。


 私が誘導してやるから!絶対に墜ちるなよ!まだアイス奢ってもらって

ないんだからな!


 ・・・わかった。頼んだぞエイラ!










 よし、前方に雑木林。今からじゃ上昇は間に合わないからうまく擦り抜けろよ。


 わかった、タイミングがわからないから教えてくれ。


 うん。機体を左に倒して・・・今!










 うおおおおお!!


 ウマイゾ!これなら、あっ!









 前に建物だ!このままじゃぶつかっちゃうぞ!


 だめだ、これ以上上昇させようとすると失速してどのみち墜ちる。


 最後まで諦めんな!ウィッチに不可能はナインダ!


 でもあたしはウィッチじゃ。


 バカ野郎!一緒に飛んだ仲間ダロ!ならお前も私と同じウィッチダ!


 !・・・ありがとう。そうだ!あたしも最後まで!絶対に諦めない!!










ボスン!ガガガガ!







 やった!エンジンが動いてるぞ!


 これなら!


 行けぇー!百足川!


 いっけええええ!!












 やった!やったぞ百足川!


 ああ!いつまたエンジンが止まるかわからないから、このまま市内に着陸する。

援護は任せた。


 了解!












 機体完全に停止。発火もなし。なんとか無事に下りられたな・・・。


 百足川!大丈夫か?


 ああエイラ、あたしは大丈夫だ。さっきはありがとなお前が励ましてくれたおかげだよ。


 そんなことないさ。百足川が最後まで諦めなかったからだよ。













 無事か百足川!?


 ん?わざわざこんなとこに着陸したのか?蒼皇。


 なっ!お前が機体損傷で市内に不時着したと連絡があったから

こうして直接市内に着陸したのを、わざわざだと!?


 まあまあ、落ち着きたまえ蒼皇君。何はともあれ無事で良かったよ、

百足川君。エイラ君も。


 ああ、だが機体は修理にださないとダメそうだ。すまないなせっかくの機体をダメにして。


 なに、かまわんさ。君たちの活躍で敵の航空戦力に大打撃を与えることに

成功した。


これで我が軍は全面的に反撃に出られる。ありがとう。


 そうすると当面の間は援軍は大丈夫そうですかな?


 そうだな。また大規模な状況変化が起きた時には援軍を

要請するやもしれんが当面は大丈夫だろう。


 わかりました。それじゃ、帰るぞ百足川。


 あ、ああ。













 もう行っちまうのか?


 エイラ・・・。


 短い時間だったけど一緒に飛べて楽しかったよ。マタいつか飛ボウナ(笑顔


 ・・・なあ書記長。


 ん?なんだね百足川君。


 うちの軍に人員を派遣してほしいって要請が来てるだろう。その派遣人員、

レッドスターからはエイラを派遣してくれないか?


 !?


 なるほど、私はいっこうにかまわないしスオムス政府との交渉も仲立ちするが。


 ちょ、ちょっと待て!司令である私を差し置いて何をk


 肝心のエイラ君はどうなのかね?あくまで派遣人員だからスオムスへ

戻ったりしたりするのは比較的自由にできる任務だが?


 ・・・・・・。


 どうかなエイラ。司令官はこんな奴だがそれなりに良いとこはあるし、

気持ちのいい仲間もいるんだ。それにあたしは、また一緒に空を飛びたい。


 ・・・アイスの奢りは2回な。


 じゃあ。












 イイゾ。エイラ・イルマタル・ユーティライネン、蒼皇軍派遣任務、了解!


 ようこそ。これからよろしくなエイラ。


 うんうん。新しい友情の誕生。実に美しい光景じゃないかね蒼皇君。


 ええ、司令である私を完全にのけ者にしてなければ更に素晴らしかったんですがね。


 別にいいじゃないかね。エイラ君の優秀さは君も理解しているだろうに。


 それは、まあそうですが。











 どうしてもというなら別に我が軍の将軍を派遣するが?


 イエ、大丈夫デス(こんな連中がきたらあっというまに指揮権移行になる(汗


 ま、これからヨロシクナ、Mr腹黒!(笑


 誰が腹黒だ!


 お前(君)だろ。


 ・・・・・・。






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百足川らの活躍と呼応して行われたレッドスター軍60個師団70万を超える兵力を動員した

反攻作戦は成功。

市街地域左右の比較的練度の低いアヴァロン軍部隊を殲滅したレッドスター軍は街を大きく包囲。

アルバトロス帝国第6軍を中心とする兵力は包囲下の中で

この後数か月の地獄の市街戦へと引きづりこまれるのであった。