※このプレイ日記は2015年1月8日に後援者のヘルダイバーさんが製作したものです。








 キンゼー大佐、MS大隊のミデア輸送機への収容完了しました。











 歩兵大隊のハーキュリーズへの収容は既に完了している。


 …分かった。では、キャロットからの徹収を開始する。各機、離陸してくれ。


 少尉、司令は一人でうまくやれると思いますか?


 …さぁね。私たちは司令の命令に従うだけよ。








数日前…。






 研修旅行へは私一人で行く。ガディとカルロスはMSと兵士を

キャロットから撤収させる準備をしてくれ。少尉はその補佐を頼む。


 え!?


 どうしたんだ。三人とも。


 …失礼しました。ですが、研修旅行は今作戦の結果を占う一大イベントです。

その重要度は以前行われた社員旅行の比ではありません。


 当然旅行の際に司令の攻略目標である双葉さんにも何らかの動きがあるのでは?

    そのとき我々ができることがあるのではないかと…。


 そして、そうした事態の際に動かせる人員の数は多い方がいいでしょう。


 …みんな、今回の作戦を思い出してくれ。











 そもそものきっかけは隊長のPiaキャロット2プレイ日記を見ていた私に対して

        カルロスが作戦を提案し、ガディがその後押ししたことだったな。












 そして、初めてにして唯一のデートは、少尉の機転によって行うことができた。












 最後に、最初の旅行で起きた意見の衝突の中で私は三人の意見に

風見鶏のように振り回されているだけだった。

三人、そしてジェノアスをはじめとする兵たちの今作戦の成功にかける思いは

痛いほどよくわかる…。

だが、これは私の戦いだ。決着は私一人の手で付けなければならない。

それがいかなる形であったとしても、な。














第1317弾





Piaキャロットへようこそ!2


PartE















双葉涼子攻略作戦最後の戦地、研修旅行へ単身乗り込んだヘルダイバー。

もはやヘルダイバーの瞳には双葉涼子以外の何者も写ってはいない。








 

ホテルへ到着したヘルダイバーはさっそく涼子さんと接触、二人で温泉へ赴くこととなった。






 (とはいっても一緒に温泉を見学するだけなんだけどな…。

どうせなら二人で入浴したかった…。)











 あ、見てみて、岩と岩の間からお湯が噴出しているわよ。

こんなきれいなところに入ってしまうなんて、なんだかもったいない気がするわね。


 日頃涼子さんはがんばっているんだ。その位の贅沢したって罰は当たりませんよ。











 うふふ、食事の後にみんなで入って、寝る前にも入ろうかしら。

すごく楽しみだわ。早く入ってみたいわね。

 (本当に涼子さんは綺麗だ…その内面もしとやかなだけでなく、少女の様な

あどけなさもかねそなえている…。)









 


 (そういえば純粋に二人でいるのって今が初めてじゃないか?

(…やれやれ、終盤でやっととは…。こんなんじゃ涼子さんに思いを打ち明けられずに

作戦が終わってしまうぞ…。)

(また他人同士になるなんて絶対に嫌だ…!)











 …?どうしたの、なにか考え事でも?


 …あの、涼子さん。


 なに?











 今、付き合っている人はいるんですか?


 え?ど、どうしちゃったの、急に…。


 …すみません。変な質問してしまって。…俺、帰ります。


 あ、ちょっと待って!


 は、はい!












 気になっている人はいるわよ。でも、付き合ってはいないの。

…たぶん、その人も気が付いていないと思う。


 …つまり、いないってことですね?よかった、安心しましたよ。


 ヘルダイバー君、どうして急にそんな質問を…。

 いえ、涼子さんは綺麗だからお付き合いしている方もいるんだろうなぁ…と思って。












 俺は初めて見た時から涼子さんのことが…


 か、からかわないでちょうだい…!


 そんな、からかってなんか!












 ごめんなさい、私もう行かなくちゃ。


 あ、涼子さん…!

(そんな…タイミングを逸した?バカな!告白に今以上の好機はないだろう!?)




ヘルダイバーが想いを伝えようとしたときに涼子さんが見せた反応は拒絶だった。








  

翌日行われたバーベキューパーティの場でも涼子さんはヘルダイバーとの歓談を拒否。

交渉を求めるヘルダイバーから涼子さんは離れていった…。










 明日で旅行も終わりか…。なぜ、涼子さんはこんな大詰めになって

俺のことを拒否したんだ?
        
…まさか全て俺の思い違いで、涼子さんは俺が後輩だから親切にしていただけなのか?

考えたくないが…十分ありうるな…。

…よし!キャロットへ戻ったら涼子さんに想いを伝えよう!

こんどこそ、逃げないぞ!











 どうしたの、ヘルダイバー君?


 あの、実は涼子さんにどうしても伝えたいことがあって…!


 あら、私もヘルダイバー君に伝えたいことがあるのよ。


 え…?なんですか?











 あなたのキャロットでの働きはマネージャーとしてとても頼りになったわ。
   
今後もぜひアルバイトとしてキャロットで働き続けてほしいの。



 え…え?


 これからも部下として、がんばって働き続けてね。


 あの、涼子さん…!


 うふふ、それじゃあまたね。ヘルダイバー君。












 りょ…涼子さん!待ってください!俺の話を聞いてください!













 うわああああぁぁぁぁぁぁ!









 はぁ…はぁ…。夢か。いつのまにか寝ちゃってたか…。

…体が寝汗でぬれて気持ち悪いな。













 …どうせ朝にはここを発つんだし、ひとっぷろ浴びに行くか。

…どうせだし、外していくか…。












<ヘルダイバー> ふぅ、これで思いっきり温泉を楽しめるぞ…。








悪夢を見たヘルダイバーは寝つけぬ体をいやすため、そして夢の残滓である汗を流すために

温泉を訪れた。

当然のことながら深夜の温泉にほかの入浴客はおらず、ヘルダイバーはしばし一人で

温泉を楽しんだ。












 ちっちゃなころから悪ガキで〜15で不良と…








 


 (ん?…他のお客さんか…。どれ、十分満喫したしそろそろ…。)











 あ、誰もいないのかと思っていました。












 (こ…この声は…!


 どうかされました?ひょっとしてのぼせてしまったんじゃ…。


 あ…あぁ…。













 


 その声…もしかしてヘルダイバー君!?…なぜここにいるの…?


 りょ、涼子さんこそ、こっちは男湯ですよ!?


 そんな、こっちは女湯のはずよ。


 …と、とにかく俺が出ていきます。それじゃ…!


 あ、ま、待って…。











 い、行かないで欲しいの…。一緒にいてくれないかしら…。


 涼子さん…?












 (涼子さんと裸で向き合うなんて…心臓が張り裂けそうだ…。だが…!)

わかりました…ここにいます。


 …。










 昨日、話したことなんだけど…。


 はい…。


 続きを聞かせてくれないかしら…。














 初めて会った時から私をって言ってくれたでしょ…。

お願い、続きを聞かせて…。







 


 俺、涼子さんのことが…好きです。初めて会った時から好きだったんです…。










 よかった…。


 …涼子さんの好きな人っていったい誰なんですか?お願いです…

教えてください。

 それは…。あ、だ、ダメね、私…。


ど、どうしたんですか?


 私、昔から男の人と二人っきりで話すのが苦手なの…。

お仕事をしているときは平気でも、それ以外の時に向かい合って話すのは、

本当に昔からダメなの…。










 それが好きになった男性の前だと、特に…。


 え…?















 海へ行ったときは、少し積極的にいこうと思ったの…。

でも、あとで思い出して、顔から火が出そうなくらい恥ずかしくなって…。


 …。


 ……。









 私、すごくつまらない女なの。恥ずかしがり屋で…。二人きりになると

いつも会話が続かないの…。










 学生時代に言い寄ってくる男の人は何人かいたけど、でも、しばらくすると、

みんな私の前から消えていったわ。

みんな口をそろえたように、一緒にいてつまらない女だって言い残して…。


 そ、そんな…!


 葵みたいな性格の女性が一番好かれるみたいね。男性からも女性からも…。

いつも明るくて、一緒にいて楽しいから…。










 その証拠に、私から離れていったひとは…。

    ううん、私の前に現れる人みんなが葵の方に言い寄っていったわ。

本当に、葵の性格がうらやましい…。










 私、本当につまらないイヤな女でしょ…。自分でも、この性格が嫌だもの…。

おまけに葵に嫉妬して…。


 も、もう止めてください…。聞いているこっちが耐えられません…。


 お願い…。












 もし、本当に私のことが好きだったらここで抱いて…。

そして、私を安心させてちょうだい…。


 涼子さん…。


 私のすべてを見てもらいたいから…。


 …分かりました。










 

それから二人はもつれるように肌を重ねた。

そして、唇と唇を重ね合いながら、ゆっくりとお互いの気持ちを確かめていったのだった。









 ヘルダイバー君、大好きよ…。












 う…うぅん。















 おはよう、もう朝よ。


 …。


 どうしたの?

 いえ…また夢なんじゃないかと思って…。だって急に顔アイコンが

元に戻ってるし…。



 あぁ、それは寝ているときに少し寝苦しそうだったからもしかしたら…と思って

ヘルメットを着けておいたの。…迷惑だった?


 あぁ、それならいいんです。…どうもコイツをつけてないと

落ち着かないんですよね。



 ふふ、ならよかった。ねぇ…ところで、アルバイト最終日の夜、

時間あるかしら?


 …なくても作りますよ。涼子さんの頼みなら…。


 ありがとう。ヘルダイバー君。







こうして最高のかたちで幕を閉じた研修旅行。








 



    
そしてキャロットでのバイト最終日の夜、ヘルダイバーと涼子さんは近所の公園で再び、

お互いの想いを確認しあった。












 

紆余曲折があったが、こうしてヘルダイバーのロングソード連合後援者では初となる

Piaキャロット2攻略作戦は見事に成功した。









だが、ヘルダイバーには涼子さんの意見を聞きたいことがあった。

















 どうしたの、ヘルダイバー君。こんな朝早く…。


 涼子さんに聞きたいことがあるんです。俺と一緒に来てください。















 (…ここは…基地?)


 おい、みんな。連れてきたz














 ウォオオオオオオ!


 きゃあ!?


 司令、このたびは作戦成功おめでとうございます!


 俺たちの上官はやり遂げたんだ!連合の歴史に残る偉業をよ!


 あぁ、その通りだ!


 もう千鳥軍団なんか目じゃねーぜ!


 全く…主賓たる双葉さんを驚かしてどうするんだ…。


 いいんじゃないか?こいつららしくて。


 そうですよ。変にかっこつけさせた方が絶対ボロを出すと思います。


 あの…ヘルダイバー君。なに?この人たち。


 あぁ…俺の軍で共に戦っている部下達ですよ。

 え?

 聞きたいことっていうのは、涼子さんも我が軍の非常勤の主計官

なってもらえるかってことなんですよ。

勤務については基本キャロットの仕事優先で、暇なときにちょっとした手伝いや

相談を受けてほしいだけですよ。


 我が軍の事務方の人員不足は深刻なので、ぜひお手伝いして頂きたいのですが…。


 危険なことはヘルダイバー司令がやってくれるから安全ですよ。

 …そこは嘘でも自分が請け負います、と言えよ…。

 生憎、嘘がつけない性分なもので…。

 で、どうでしょうか?もし嫌ならこの話はなかったことにしますが…。

<ヘルダイバー>ちなみに待遇はこの二人と同級とみなし、大佐相当官として扱わせてもらいますが…。

 …。












 もちろんいいわよ。ヘルダイバー君。

 おぉ!

 みなさん、ふつつかものですがなにとぞよろしくお願いいたします。

 こちらこそよろしくお願いします。

 どうしたんだ?少尉。

 う…嬉しくて言葉が出ないんです…。(涙)

これまでずっと軍の上官は貧相な頬コケ艦長か、危険しか感じない髭モジャ大佐、

そしてその親玉のアシンメトリーマスクしかいなかったから…。

    やっと見た目がまともな、それも女性の上官が来てくれるなんて…。

う…うぅぅ。(泣)












 少尉…君は私のことをずっとそう思ってきたのか…。


 危険しかって…このなかじゃ顔はいい方だろ…。


 俺にいたっては役職なしかよ…この中では一番偉いのに…。


 双葉さん!これからもよろしくお願いします!


 ふふふ…こちらこそ。









こうして新たな協力者を得たヘルダイバー軍。

彼らの迷走、もとい躍進はこれからも続く…。





TOPへ戻る