※このプレイ日記は2014年1月21日に後援者のスイマーさんが製作したものです。
〜平成25年5月〜
20億円の不良債権を回収したスイマー(プレイ日記1284弾参照)は、
富山の北陸華撃団本部を訪れていた。
<北陸華撃団本部>
スイマークン!よくぞ、20億円の不良債権問題を解決した。
さすがスイマー将軍。それに鈴凜殿がスイマー将軍の妹だったとは驚きました。
鈴凛さんには、幾度となく我らのピンチを助けていただきました。
スイマーちゃんに妹がいたなんて初耳だったよ。
血がつながってない妹だけどな。鈴凛とは俺が大学卒業と同時に会ってなかったから
俺としても久々の再会だった。さすがに本店で会った時には驚いたけどな。
そして鈴凛から聞いた真実には更に驚かされた。
いろいろと事情があって正体を明かせなかったんだ。現在の段階で説明できる範囲で話すから
聞いてほしい。まずはこれを。
ヘルメット?
これは私の発明品の1つで『セーブポイントヘルメット』。およそ今から4年前に
実験中のアクシデントから偶然に完成したものだよ。
ほう。普通のヘルメットにしか見えませんけどね。
このヘルメットを1度被るとそこから5年間の間、被った人間が何かの拍子で死んでしまった時に
記憶と知識を残したまま、被った時にまで時間が自動的に巻き戻るという代物なんだ。
ほほぅ。条件付きで過去に戻れるタイムマシーンのようなものですな。
まさにRPGのセーブポイントだね。死んでしまったらやり直せるってことか〜。
鈴凛が『未来』を知っていたのはこれが理由だったというわけだ。だが、
大事なのはむしろここからだ。
そう、このヘルメットは1種の呪いでもあるんだ。5年の間に私が死んでしまったら
自動的に時間が巻き戻る。この機能はどうやっても解除はできない。
だから今は、216回目のやり直しをしているところということさ。
216回!?ということは単純計算でも1000年以上の時間を繰り返しながら
生きているということですか?
うん。だからいろんなことができたし、歴史も少しずつ修正してきたつもりだけど、
どうしてもうまくいかない。
スイマーのアニキを救ったり、皆さんを救ったりしてもね。
鈴凛クンが、『パーフェクトドクター』と言われる所以か。1000年以上も生きていれば、
知識も研究もし放題だからな。
鈴凛クンの人智を超えた発明品の数々はそうした理由から生み出されていたわけだな。
鈴・だがどんな発明品を作っても、歴史を修正しようとしてもダメなんだ。
ずばり言うと1年後の平成26年4月にこの世界は
1つの破壊兵器により完全に壊滅し人類は滅ぶ・・・。
どういうことですか?
1年後ですか・・・。それで鈴凛殿は何度も5年間をやり直しているわけなのですな。
鈴凛から聞いたが、この話をするのも63回目らしい。ということは少なくとも
62回は同じ話を我々は聞いたものの、
世界の破滅を食い止められなかったということだ。
まあ、確かにこれまでの鈴凛殿の行動や今の状況を考えるとすべて説明がつきますね。
私が関与した事項をまとめるとこんな感じだね。
本来の歴史なら、スイマーのアニキは小和田に20億円の負債とともに葬りさられていた。
何もできずにね。北陸華撃団のメンバーも同じく
『おしゃべりオーム』(プレイ日記1096弾参照)でゲームに負け処刑されていたんだ。
確かにあの場面で鈴凛殿が来ていなかったら我々は小和田に殺されていたでしょう。
転勤の際にスイマーのアニキの乗った船を道南地区の松前エリアで沈めさせたのも
私の手回しさ。秘密裏に松前家と小和田をけしかけてね。
アニキには悪いと思ったけどそうしないと『蝦夷華撃団』の設立はありえなかった。
そういうことだったのか。
サブマリンキャッチャー(プレイ日記1214弾参照)は、本来何もなく終わる
イベントだったんだけど今回の歴史で初めて介入してみたんだ。
あれは大河長官がいてくれなかったら危なかったけどね。
ふむ。あれは鈴凛クンとしても初の試みだったということか。
だいたいの話はわかった。それで鈴凛、これからどうすればいいんだ?
もう少し、未来のことを教えてくれるといいんだが。
これから起こることを知りすぎることは良くないんだ。
すべてを話した結果、大きく歴史が変わってしまいどうにもならなくなった歴史もある。
歴史と言うのはちょっとしたことで大きく変わってしまうんだ。
これからの対策はこっちで考えてある。
アニキや皆さんには、しばらくは、特に特別なことはせずに普段通りやっていてほしいんだ。
まあ、ロングソード連合の聖典ともいうべき『逆転!!太平洋戦争』などを読んでも
ちょっとしたことで歴史は変わったかもしれないということがわかりますからね。
とりあえず話はここまでだね。これから私は北海道へ一足先に行くよ。
ろいろとあちらでも準備があるからね。アニキは数日間、富山にいるんだよね?
そうだな。せっかく戻ってきたわけだし、職場からも有給をもらって富山にきているからな。
このあと、スイマー将軍は北陸に戻ってくるわけじゃないんですか!?
ああ、札幌での勤務を辞令として受けている以上はこちらには戻れない。
サラリーマンの宿命だ。
よって北陸華撃団は引き続き大河長官に全指揮をお願いするつもりだ。
了解した。北陸華撃団の出資者たちもそう簡単にはスイマークンの
復帰を歓迎しないだろうからな。スイマークンの北陸華撃団は
責任を持ってあずかろう。
大河長官。よろしくお願いします。
スイマーちゃん。ボクたちにできることってあるのかなぁ。
鈴凛が言ったように普段通りにやっていくしかない。どちらにせよ、
あと1年で世界が滅ぶような状況なんだし、そんな平凡な毎日がこれから先、
過ごせるかは疑問だけどな。
そうそう。話は変わりますが、スイマー将軍の実家からノートが見つかったんですよ。
スイマー将軍は覚えていますか?
懐かしいな。よく見つけたもんだ。よし、いまこそ謎を解明するときが来たか。
謎ですか?
うむ。『SDバトル大相撲』の項目を見てみてくれ。
第1341弾
SDバトル大相撲
『SDバトル大相撲』ですか。ロングソード連合のプレイ日記295弾で
取り上げられているタイトルですよね。
隊長ととつおさんの対戦がメインのプレイ日記だったな。
つ・ガンダムや仮面ライダー、ウルトラマンとかが相撲するんだよね?
そうだな。せっかくだから簡単にゲームの説明もしよう。
実はあのゲームはいろんな意味で凄いゲームソフトなんだ。
まずは版権の問題をゲーム業界で初めてクリアしたゲームソフトという点。
これは、90年代当時では有り得ない画期的なことだった。
俺も当時は、ウルトラマンとガンダムが戦うなんて夢のような共演はワクワクしたものだ。
今でこそ「コラボ」なんてものは日常茶飯事ですけどね。
この『SDバトル大相撲』は、各版権元会社と交流のあった「杉浦幸昌」という方が
バンプレストの社長に就任した時のご祝儀として企画されたものだった。
もしこの作品がなかったら、その後リリースされていくコラボものの作品も
世に生まれなかっただろう。
『グレイトバトル』シリーズや『スーパーロボット大戦』シリーズもこの作品が
原点と言われているようですね。
そんな夢のようなゲームだがコラボ作品の第一作品目が「相撲」を題材としている点は
なかなか興味深い。
『SDヒーロー総決戦』(プレイ日記556弾でも取り上げられている)が
初期作品と思われている方も少なくないだろうが、
SDヒーロー総決戦の3か月前に発売されたのが『SDバトル大相撲』なんだ。
そんなにすごいゲームソフトだったんだね。
ゲーム内容はシンプル。相手の体力を「つっぱり」や「投げ」、「吊り」で削って、
体力が少なくなったところで土俵から「押し出す」「投げる」というものだ。
ただ「必殺技」という概念があって
体力が少ないキャラクターが使える一発逆転要素があるのが特徴だな。
また一部のキャラクターは体力が少なくなると変身もできたりもする。
なるほど。どんな必殺技があるんですか?
以下に例をあげておく。
<ウルトラマン・スペシウム投げ>
ブーメラン型のスペシウム光線で攻撃してそのまま押し出す。
投げというより押し出し。
<シャドームーン・サタン切り出し>
サタンサーベルで切り付けて攻撃しそのまま押し出す。
<ウルトラマンエース・スぺースQ出し>
球状のエネルギー光線をぶつけて攻撃しそのまま押し出す。
<仮面ライダー1号・きりもみ蹴り倒し>
ジャンプキックで攻撃。相撲の禁じ手とも言えるジャンプ攻撃である。
豊富な必殺技の数ですね。
使用できるキャラクターは全部で22名。必殺技は画像の矢印の部分が
点滅すれば使用可能。
体力が4分の1程度になると点滅するのだが22名のうち1名のみ
4分の1程度になっても点滅しないキャラクターがいる。
そうなんですか!?
ノートにもそのように書いてありますね。そのキャラクターは『バルタン星人』。
使用できるキャラクターの中で「最弱」とも言われているキャラクターだ。
その理由はまさに「ピンチ」のときに必殺技が使えないという点にあるだろう。
全キャラクターで唯一、一発逆転ができないキャラクターだからな。
バルタン星人には必殺技がないんですか?
ふふ、それをキミたちに解明してもらおうと思う。いろいろやってみてほしい。
よ〜し、実際にゲームをやってみて検証してみよう!
確かに体力がなくなっても必殺技が使えませんね(汗)
ば、ばかな。いくら最弱と言っても必殺技がないなんて。バルタン星人といえば、
分身とか思い浮かびますけどね。
ヒントはパッケージだ。パッケージには各キャラクターの必殺技を
繰り出している絵が描かれている。
何か出しているみたいだけど・・・。
何か必殺技があるのは間違いなさそうですね。
とにかくいろいろやってみよう!
〜数時間後〜
ああっ!?
ウルトラマンのスペシウム光線を跳ね返しましたよ。
ようやく気づけたみたいだな。そうバルタン星人の必殺技は「スペルゲン返し」。
飛び系の必殺技を跳ね返すことができる必殺技だ。
カウンター系の必殺技だったとは。
俺もこの必殺技に気が付いたのは全くの偶然だった。
たまたま飛び系の必殺技を受けていたバルタン星人を見たとき
必殺技のゲージが点滅していたのを発見してな。
バルタン星人だけ跳ね返せるということがわかった。
このゲームでは必殺技で逆転されることも多いですよね。特に飛び系の必殺技は
連射できますから剣での攻撃やキック攻撃よりやられる可能性が高い。
それを跳ね返せるなんて「最強」じゃないですか!!
その通り。「最弱」の『バルタン星人』をプレイ技術の高いプレイヤーが使うと
途端に「最強」となる。それがこのSDバトル大相撲の奥深さでもある。
もっともその事実に気づかずにこのゲームを手放した人間も多いだろう。
実際にある程度やると作業ゲームになってしまうからな。
ふう、これでノートにかかれた課題が1つクリアできましたね。
そのノートにはまだまだ未解決の案件も多い。
北陸華撃団のみんなには是非とも解決していってほしい。
よし、今日はここまでだ。20億円回収記念に一杯いくとするか!
SDバトル大相撲。
異なる版権作品のヒーローが共演する『コンパチヒーローシリーズ』を生み出し、
のちに『スーパーロボット大戦』をも生み出すきっかけとなった伝説的ソフト。
当時の少年たちはヒーローたちの共演に心躍り、お祭りゲームとも言われた。
スイマーも誕生日プレゼントに買ってもらった思い出の作品の1つでもある。
スイマー大学4年生の春、現在は潟oイダイナムコゲームスに吸収された
潟oンプレストの浅草本社へ就職活動に訪れている。
当時、潟oンプレストで働いてみたいという気持ちの根底にこの「SDバトル大相撲」があったことは
間違いない。