第1510弾





Piaキャロットへようこそ!3


PartD













 美春さん。
あの二人はいったい・・・。



 別に・・・。昔の知り合いなの。何でもないわ。



 
でも旧友と再会って感じじゃなかった。俺でよければ話してくれないか?

あの二人のこと。そして、美春さんの昔のことを。



 ・・・・。










 ヒューヒュー!見せつけてくれるじゃないか。



 ぬうっ!こ、この声は・・・!



 ま、松浦くん。














 どこへ行ったのかと思ったら、こんなところで乳くりあってたのかよ。



 っ!!



 へへ。そんな怖い顔するなよ。ん?
よく見たら、お前・・・。



 な、なんだよ。














 
ひょっとして春彦か?なあ?



 ハルヒコ??













 ああ。
たしかに似てる。でも、あいつがここにいるわけが・・・。



 や、やめて。もう許して・・・。












 はは。何を泣きそうになってんだよ。



 ひょっとしてアレじゃね?
昔のことを知られたくねーんだ。














 とんでもねえ男好きで夜遊びがひどかったもんなぁ。



 やめて!
そ、それ以上は言わないで!



 
男の部屋に泊まり込むのは当たり前。俺たちも何度も遊ばせてもらったよ。















 い、いや!お願いやめて!



 ヘヘ、そう言うなよ。俺たち何度も愛し合った仲だろう?
三人で一晩中さ。



 いやーーー!!




 み、美春さん。



 
なんで俺たちに黙って逃げたんだよ。理由を言えよ。















 逃げたかと思えば、春彦にそっくりの男をこんなところでくわえ込んでんのか?

ったく。信じられない女だぜ。



 ち、
違うわ。そんなんじゃない!!



 (美春さん・・・)















 ナギタン。槍を貸せ。
もうガマンできんッ。かくなるうえは突貫あるのみ。

たとえ戦闘力で劣っていても、
修羅となって戦うまで!!



 ワシの仕事は戦局を正確に見定め、迅速に兵を動かす高貴なるもの。


敵兵を打ち倒す武器なぞ携行しておらぬわ。




 役たたず!もういいッ(汗)














 や、
やめろ!お前ら!美春さんが嫌がってるだろ!!



 ん〜?



 んだよ。春彦もどきがうっせーな。
ガキはすっこんでろッ!














 く!そんな脅しで退くもんか。美春さん、
こいつら無視して店に戻ろう!



 キ、キリュウくん・・・。



 
んだとー!このワリバシ小僧ぉ!



 おいおいやめとけって。














 オレは平和主義者なんだ。こんなガキいたぶったところで時間の無駄だ。



 ケッ。たしかにな。



 な、
なめるな!俺は千鳥軍団の総司令、キリュウだ。この俺を見下すような

セリフは・・・ゆ、
許さないぞォ!(汗)














 あははは。ま、そうカリカリするなって!



 むむむ!



 ヘヘヘ。お楽しみを取っておくのも一興だ。



 じゃあな、また来るよ。そのときはコーヒーの一杯でもご馳走してくれよな。














 ははは。
愛してるよ、美春。




















 行ったようですな。



 美春さん。昔のことなんて気にすることないよ!あんな連中のこと、早く

忘れた方がいい。



 ・・・私だって忘れようと努力してる。昔のことも、春彦のことも。














 さっきのこと。
キリュウくんに・・・絶対知られたくなかった。



 美春さん・・・。



 ごめんなさい。しばらくそっとしておいてほしいの。












 軽蔑しないでね・・・。















 くそう。せっかく美春さんが笑ってくれるようになったのに。
以前に増して元気が

なくなってしまった。
どうすれば・・・。



 ナギタン殿。あの二人組、
ナギ軍で排除できませんか?



 無理だ。父の許可なく兵は動かせん。ナギ家屈指の猛者・菊重ナギノブがおれば

小人数でも討ち取れただろうが、
ナギノブは今年2月に戦死しておる。



 攻勢は無理、ですな。
ここは守りを固めるしかありますまい。



 とにかく美春さんを元気づけるしかない。たとえ気休めであっても。

今の俺にできることはそれだけだ。




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