地元住民と交流し好感度をあげよ。アヴァロン軍ミサキシティ駐留軍の馬鉄とマーカーは

命令によりファミレス「Piaキャロット24号店」に配属。

期間1ヶ月の臨時バイトとして様々な仕事をやらされることに。










サービス業には不慣れな馬鉄だが一度引き受けた仕事は最後までやり遂げる、

それが馬鉄の信念だった。












 今日は倉庫整理だ。力仕事なら自信があるぜ。
うおおっ。



 調子はどう?













 あっ。夏姫さん。ボチボチといったところです。だいぶ仕事にも慣れました★



 ・・・。













 手を抜いているのかしら?
もう少し真面目にやってもらいたいものね。



 え(汗)



 それとも
真面目にやってこの程度なのかしら?



 そ、そんな。自分で言うのもなんですが、
かなりの作業スピードですよ!













 それにしては開封前のダンボールの数が多いような気がするわね。

とても速いようには見えないわよ。

そもそも
今日中にちゃんと終わるのかしら?



 た、たぶん。













 たぶんでは困るわ。
私は今日中に終わるかどうかの確証が欲しいの。わかる?



 は、はい。終わらないかも・・・しれません。すみません。



 言葉での反省は結構。
誠意は仕事で見せて欲しいわ。



 むむむ(汗)



 休憩を返上しろとまでは言わないけど、
もしもこのペースでの作業が続くなら私にも

考えがあります。
そのつもりでいなさい。











 (な、夏姫さん、コワイ・・・・)















第1345弾





Piaキャロットへようこそ!3


PartA













24号店の敏腕マネージャー・岩倉夏姫。

たとえアヴァロン兵でも甘えを許さない彼女は、温厚な店長や他の従業員と違い

馬鉄たち新人に厳しい対応だった。






 この年で女に怒鳴られながらで働くとは。人生わからんもんだな(苦笑)



 まったくだ。














 けど、綺麗なヒトだよな。
願わくばあのヒトの笑顔を見てみたい。















連日のように叱責を受けるが、夏姫に認められなければ一人前とは言えない。








 

馬鉄は失態を挽回すべく、仕事で連日奮戦した。












 やってもやってもダンボールが減らない。休憩時間を減らしているのに・・・。

いや減らすだけじゃダメだ、
もっともっとスピードを上げるんだ。

たとえ槍を持たなくてもここは俺の戦場。絶対に負けないぞッ。



 
最近頑張っているわね。



 な、夏姫さん!お疲れ様ですッ!















 ふふ、お疲れ様。休憩時間になっているの気が付かなかったの?



 わかってましたけど、今日こそは定時までに終わらせたくて・・・。













 関心ね。
ホンの少しだけ、あなたを見直したわよ。



 あ・・・ありがとうございます!



 どう?この調子だったら仕分けを含め全て定時に終わりそう?



 はい!大丈夫ですっ。



 それじゃ
最後にもう一つ仕事を頼んでもいいかしら?



 わかりました。
まかせてください!










 

定時後に夏姫から依頼された仕事は予想外のものだった。

なんと買い物の荷物持ちという。










「職権乱用だったかしら?」と笑を見せる夏姫に対し馬鉄は

「1度引き受けた仕事に選り好みはしない」と不敵に返す。











買い物は多くの雑貨屋が並ぶミサキシティの中心部で。









 

いつもの厳しい顔つきではなく、楽しそうに買い物する夏姫。

意外な一面を見て馬鉄の心も思わず和む。







 

夏姫は来客用のグラスやティーカップを購入。

馬鉄は夏姫の住む高級マンションに送り届け、無事ミッション成功。





 今日はありがとう。今紅茶を入れるわね。



 ありがとうございます。それじゃ1杯だけご馳走になります。












 さあ、召し上がれ。



 いただきます!




 ふふ。もう、そんなに焦らないでゆっくり飲みなさい。












 でも、やっぱり男の子ね。
いざというときには頼りになるわ。あ、そうそう。

買い物に付き合ってくれたバイト代を・・・・



 いえ!とんでもないッス。受け取れません。












 それにもう、バイト代として紅茶をご馳走してもらってますから。


もうこれ以上はもらえないです。




 フフ。意外と頑固なのね。



 夏姫さんは他の従業員みたいに
には入らないんですか?



 
私はいつも皆を厳しく指導しているわ。そんな私が寮に入ったら、皆も監視されている

みたいでゆっくりできないでしょう?



 だからここで一人暮らししてるんですか。














 それに寮に住んでいたら
気軽に彼氏を呼ぶこともできないでしょう?うふふ。



 な、夏姫さん。
彼氏いるんですか?











 さあどうかしら?
ご想像に任せるわよ。



 むむむ(汗)













この日馬鉄が見た夏姫はいつもの厳しい上司ではなく、ひとりの女性。

それも「大人の女性」だった。











夏姫にもっと認められたい。夏姫から頼られる男になりたい。

その想いを胸に馬鉄はゆっくりと帰路についた。











 帰路についたってお前・・・何もせずに帰ったのか!?



 ああ。紅茶をご馳走になって帰ったよ。



 せっかく鬼のマネージャーが心を許したのに、お茶を飲んで帰っただぁ?

死ぬほどもったいねえぞ。



 渋々始めたバイトだけど、
今の俺は夏姫さんの笑顔が見たいんだ。

それ以上は何も望まないよ。



 まるで中学生だな。いい年して、今頃純愛モードか(苦笑)



 いい年って。俺はまだ
18だぜ。



 俺より15コ下!?ウソだろ!?(汗)





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