※このプレイ日記は2015年9月1日に後援者のdnさんが製作したものです。






プレイ日記 1500弾





ウイニングイレブン10






第3話


守る!! それだけだっ

















イングランドカップの1回戦が終わった。

1部リーグの20チームは16チームに絞られた。














次の相手はチェルシー。

2000年代中盤から力をつけたクラブで、

2014-15シーズンも優勝している強豪だ。












レーダで比較してみても、数値上でも大きく長剣を上回っている。

この試合も苦しい戦いが予想されるだろう。












JD監督は、初戦と同じメンバーをスタメンに選択。




2回戦が始まると、試合前の予想を裏切り、長剣が押す展開に。

プレーの精度やスピードでは劣っていたが、

気迫の込もったプレーで敵を圧倒した。

柳は前線で体を張り、ナカユウはチャンスと見るやシュートを打ち、

ボルカノは体格に勝る相手FWとの競り合いにことごとく勝利した。



そして前半14分、長剣に奇跡が訪れる。













柳のシュートのこぼれ球を……。












ナカユウが拾って……!!









ゴーーーーーーール!!!!!!










やったぜ!!











長剣連合はその後も攻め続け、前半を1点リードして折り返した。













ハーフタイムに入ると、JD監督は選手の入れ替えを行った。

ナカユウのスタミナが切れてしまったので、とつおを投入。

ここに爆肉最狂2トップが誕生した!!


また、前試合に引き続き、調子の上がらない蒼皇・高天神に代え、

空缶・秋穂を投入。

空缶は左サイドバックに入り、dnが左サイドハーフの位置に上がった。



後半が始まると、一転してチェルシーが支配する展開に。











特に際立った動きを見せていたのが、エースのドログバ。

その圧倒的なスピードとパワーで長剣ゴールに襲い掛かる。

ボルカノ・カワウソ2人掛かりでも止められない場面が目立った。



しかし、長剣のゴール前にはこの男がいた。










ガードリーダーの素晴らしい活躍によって、

結局長剣は、虎の子の1点を守り切った。












試合終了!!










イングランドカップ 2回戦
チェルシー 0 - 1 ロングソード連合
前半14 ナカユウ

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)

  ナカユウ

ゴール前で積極的に動き回り、こぼれ球を押し込んで決勝ゴールを決めた。エースにふさわしい活躍を見せた。





こうして、2回戦も勝利し、

強豪相手に実力以上の結果を残してきた長剣連合。

チーム内には、「これ、優勝できるのではないか?」

という雰囲気が出始める。











「プレミアリーグ? 余裕っしょwww」







しかし、この余裕が後に悲劇を生むことを、

彼らはまだ知らないのだ……。













大会も3回戦、ベスト8が出揃った。

赤の旅団は順調に勝ち進んでいる。









次の相手はワトフォード。

2部で過ごすことが多いチームだが、

2015-16シーズンは久々に1部リーグに復帰した。





ここまで出来過ぎともいえるような内容で勝ち進んできた長剣連合。

しかし、連戦の疲労は確実にチームを蝕んでいた。

JD監督は次のワトフォード戦でエースのナカユウと、ディフェンスの柱・カワウソを

ベンチスタートとすることを決定。












セロ・ランディ・キリュウ・城壁・ヘルダイバーといった、

ベンチメンバー5名をスタメンとして投入。

選手層が薄いがための苦肉の策だったが……。











ワトフォード側はこれを舐めプレイと判断。



確かに2部リーグで戦うシーズンが多く、

お世辞にも強豪とは言えないワトフォード。

しかし、彼らも優勝目指して戦っているのは事実。

それなのに、デスソース野郎とヒョロメガネを中心とした

控えメンバー
で来られては、

舐めていると判断されるのも当然だろう。













「打倒・長剣!!」

とにもかくにも、怒りが頂点へと達したワトフォードの能力値は

通常以上の数値を叩き出した。


とても前年に2部リーグから昇格してきたチームだとは思えない数値だ。




試合が始まると、ワトフォードは一方的に長剣連合を攻め立てる。

長剣も必死の守りを見せるも、ランディとデスソースが早々に不用意なファールで

イエローカードをもらってしまい、消極的なプレーにならざるを得ない。



そして、前半45分、ロスタイムに突入してすぐのことだった……。












後にマンチェスター・ユナイテッドで香川真司とチームメイトになる、

アシュリー・ヤングのコーナーキックを……。










アルジェリア代表としても活躍したアムール・ブアッザが豪快にヘディング!!














ゴーーーーーーール!!!!!!


喜びを爆発させるワトフォードの選手たち。

長剣連合は、この大会始まって初めて、先制点を許してしまった。

ゲーム内容でも気迫でも、完全に圧倒されていた長剣連合。

果たしてこの状況を打開できるのか?












後半になると、JD監督はチームの流れを良くするため選手の入れ替えを行う。

城壁を下げ、蒼皇をディフェンスラインに投入。

守備陣の立て直しを図った。

また、ほとんど攻撃に絡めなかった高天神、ヘルダイバーに代え、

空缶ととつおを投入。



後半になると、長剣も連携した攻撃を見せるようになるが、

ワトフォードの鉄壁のディフェンスを崩すことができない。

前の試合でチェルシー相手に見せたディフェンスを、

ワトフォードに再現されているかのようだった。

終盤に入ると前線にボールを送ることすら難しくなる。

キリュウは空気と化し、エース・柳は完全に沈黙した。











結局、0-1で敗戦。

負けるべくして負けた、そんなゲームだった。










イングランドカップ 準々決勝
ロングソード連合 0 - 1 ワトフォード
前半45 ブアッザ

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)

 マ シュー・スプリング

圧倒的な運動量で中盤を支配。彼が長剣連合の選手にことごとく競り勝つことで、チームはゲームを有利に進めることができた。








結局、大会は赤の旅団の優勝によって幕を閉じた。







長剣連合は、もう二度と、赤の旅団に勝つことはできないのだろうか…。



いや。そんなことはない。

彼らは、ワトフォードとの戦いで大切なことに気がついたのだ。

相手へのリスペクトを欠いた試合は、勝ち負け以前の問題であると……。

サッカーへの敬意を失ったものに、サッカーの神は永遠に微笑まないということを。





帰国した長剣連合は、長く厳しいトレーニングを重ね、

1年後、再びイングランドカップの舞台へと立った。



男たちのプライドを取り戻すための、戦いの第二章が幕を開ける。












今度こそ!! 打倒!! 鮫島幸雄!!









才能ある若手にこそ挫折を経験させなければならない。

挫折は、その選手を成長させる最大の良薬だ。

ーーヨハン・クライフ





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